日本の昔話 ぶんぶく茶釜


まいど!kojiです!

ぶんぶく茶釜

とんとむかし、あるところに、とてもまずしいおじいさんとおばあさんが住んでいました。

もうすぐお正月だと言うのに、何も買うことが出来ません。

(ああ、お金が欲しいなぁ)

おじいさんがしょんぼりしながら山道を歩いていると、一匹のたぬきに会いました。

 

「おじいさん、えらく元気がないですね」

「当たり前だ、お正月が来ると言うのに、お金はないし、寒いし」

すると、狸が言いました。

「そんなら私が茶釜ちゃがまに化けてあげますから、和尚おしょうさんに売りつけなさい」

狸はぴょんと、ひっくり返ってちちんのぷい。

立派なきんの茶釜に化けました。

おじいさんはそれを持ってお寺に出かけました。

「和尚さん、とてもめずらしい物を持ってきました。金の茶釜です」

「どれどれ、見せてみい」和尚さんは茶釜をなでたり、さすったり。

それから指先ゆびさきでピン!とはじきました。

ゴーン

とてもいい音です。

「こりゃ、大したもんだ。是非ぜひ私にゆずってくれ」

和尚さんは、おじいさんにどっさりお金おかねを渡して茶釜を買いました。

「これ小僧こぞう、今夜はこの茶釜でお湯をかして飲むとしよう。それまで、よくみがいておくれ」

「はい」

小僧さんは、さっそく茶釜を井戸端いどばたはこんで、ごしごし磨きました。

すると茶釜が言いました。

「小僧さん小僧さん。もっとゆっくり磨いておくれ。おしりかわけちゃうよ」

「うえっ」

小僧さんはびっくりして、茶釜をはなすと和尚さんのところへ飛んでいきました。

「ちゃ、ちゃ、茶釜がものを言いました。」

「何を寝ぼけているんだ。磨き終わったら、お湯を沸かしなさい」

小僧さんはびくびくしながら、それでも茶釜に水を入れ、囲炉裏いろりの火の上に乗せました。

「ぶんぶく、ぶんぶく」

お湯の沸くのを待っていると、「あち、あち、あち…..」

と言って、茶釜がれました。

小僧さんはびっくりして、また、和尚さんのところへ行きました。

「早く来てください。茶釜があちあちと揺れています」

「まったくおかしなことを言う小僧だ」

ぶつぶつ文句を言いながら和尚さんがやって来ました。

するとどうでしょう。

茶釜から足がにょっきり。しっぽまで出てきたと思うと囲炉裏からぴょん!

みるみる狸になりしっぽからけむりを出してげていきました。とさ。

koji

 

お話の解説

千葉経済大学短期大学部こども学科教授

横山洋子

茶釜がしゃべったとき、小僧はどんなに驚いたことでしょう。最後に茶釜から足やしっぽが出て飛び上がる場面では、私たちも目を見張ってしまいますね。それにしても、何て優しい狸なのでしょう。しっぽを焦がした狸は無事だったのでしょうか。おじいさんは良いお正月を迎えることが出来たのでしょうか。いろいろと思いをはせてみましょう。

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スーパーマーケット勤務で野菜と果物を販売しています。 野菜と果物を見つめて40年!現在進行形のプロです。 好きな物はとにかく”肉”が好きです! カツカレー、焼き肉、ステーキ、生姜焼きまで!たまりません! 歌も好きで、暇をみては一人カラオケします! それから、ヒーロー達の乗り物が好きなんです。 例えば【サンダーバード】に出て来るメカ、 【バットマン】が乗っている全ての乗り物、 【マジンガーZ】を操縦する頭の上に乗っかるホバーパイルダー、 古くは 【スーパージェッター】の流星号、 【マッハGOGOGO】のマッハ号 などのミニチュアを集めてます。 【ルパン三世】も大好きで『カリオストロの城』でハマりました。 細かい物まで見つけては集めてます。